12/4 「さようなら! 福沢諭吉」講演会にご参加を!


皆さま

 こんにちは。増田です。


 長年、1万円札の顔になっている福沢諭吉…たくさん欲しい(笑)…ですが、実は「元祖ヘイトスピーカー」ともいうべき、アジア蔑視・民衆蔑視、女性蔑視の鼻持ちならぬ人物だったことを、下記の3者が完膚なきまでに証明しました。


 そこで、この三者は、1万円札の顔を変えよう! 「さようなら! 福沢諭吉」という運動を始めました。

 土日は興味深い集会が重なっていますが、ご都合のつく方は、ぜひぜひ、下記集会においでください!


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日本の「近代」と「戦後民主主義」−戦後つくられた「福沢諭吉神話」−
  

 <講演者とテーマ>

安川寿之輔(名古屋大学名誉教授)「福沢諭吉神話」とはなにか
雁屋哲(漫画「美味しんぼ」原作者)「なぜ、いま福沢諭吉なのか」「福沢諭吉が我々を大日本帝国に引き戻す」
杉田聡(帯広畜産大学教授)「福沢諭吉の帝国主義イデオロギーと自民党改憲案」
     
◇ 日 時 12月4日(日)13時30分〜16時45分(開場12時30分)


◇ 会 場 明治大学 「アカデミーホール」(1192席) tel 03-3296-4337

     地図は https://academy.meiji.jp/guide/access.html

◇ 資料代 当日参加1,000円 事前申込800円 学生500円(事前申込は下記にご連絡を)


<戦後つくられた「福沢諭吉神話」って? 福沢は人間平等論者のウソ>

 「天は・・・人の下に人を造らず」の平等論者と誤解されている福沢諭吉は、日本の民衆一般を「馬鹿と片輪(かたわ)」と蔑視(べっし)しただけでなく、「百姓町人の輩(やから)は・・・獣類にすれば豚の如きもの」と主張した。


 その福沢は、アジアへの武力行使と侵略を合理化するために、アジアの未開と野蛮を強調。「ヘイトスピーチの元祖」福沢は、朝鮮が「小野蛮国にして・・・我属国と為(な)るもこれを悦ぶに足らず」「朝鮮・・・人民は正しく牛馬豚犬」「チャンチャン・・・皆殺しにするは造作(ぞうさ)もなきこと」「支那兵・・・と戦う・・・じつは豚狩のつもりにて」「無智蒙昧(むちもうまい)の蛮民(ばんみん)」の台湾人は、「殲滅(せんめつ)の外に手段なし」などと主張した。また、「天は人の上に人をつくらず」の主張者と誤解されている福沢は、明治日本には「愚民を篭絡(ろうらく)する」詐術(さじゅつ)の天皇制が必要と主張し、日本の兵士に天皇のための戦死を求め、兵士が「以て戦場に斃(たお)るるの幸福なるを感じせしめ」るための、靖国神社の軍国主義的利用も提言した。


 平等では、社会はうまく治まらないと主張 「男女の間を同権にする」ことや、貧民が高等教育を学ぶことに積極的に反対した福沢は、そもそも人間を平等にしたら社会がうまく治まらないという哲学まで主張した確信犯的差別主義者でした。


 丸山真男が誤読した!「一身独立して一国独立する」 「一身独立して一国独立する」は、丸山によって絶賛されたが、福沢自身は、この定式で「国のためには財を失ふのみならず、一命を抛(なげうち)て惜(おし)むに足ら」ない国家主義的な「報国の大義」を主張していた。だからこそ、安倍首相は、〈「強い日本」を創る〉施政方針演説の冒頭に、この定式を引用した。
同時代人たちからは批判されていた 「富国強兵」に反対し「強兵富国」のアジア侵略路線を先導した福沢は、明治の同時代人からは、「我日本帝国ヲシテ強盗国ニ変ゼシメント謀ル」道のりは、「不可救ノ災禍ヲ将来ニ遺サン事必セリ」ときびしく批判されていた。


 格差社会の先取りも 「今の社会の組織にては、・・・貧はますます貧に沈み・・・貧乏人に開運の日は無かるべし。・・・富豪の大なるものをして益々大ならしめ」よ、と主張した福沢は、今日の「格差社会」への道を先取りした経済人だ。


 植民地獲得は「世界人道のため」? 「韓国併呑(へいどん)」の可能性を予告し、「満蒙(まんもう)は我が国の生命線」発言の先駆者であった福沢は、中国の半植民地化が進む時代に、帝国主義諸国による植民地獲得は「世界人道の為め」と主張して、日本の膨張主義への道を励ました。


 私たち三人は、司馬遼太郎=丸山真男流の分断史観を克服 日本の近代史を「明るい明治」と「暗い昭和」に分断する司馬遼太郎=丸山真男流の史観ではなく、私たち三人は日本の近代化の道のり総体の「お師匠様」福沢諭吉のもとで、「明るくない明治」が「暗い昭和」につながった、という道のりを考えています。


〈主な著書〉
安川寿之輔『福沢諭吉のアジア認識 日本近代史像をとらえ返す』/『福沢諭吉と丸山眞男 「丸山諭吉」神話を解体する』/
     『福沢諭吉の教育論と女性論 「誤読」による〈福沢神話〉の虚妄を砕く』(いずれも高文研)


雁屋 哲 『美味しんぼ』(作画:花咲アキラ・小学館)単行本の売上は累計1億3千万冊/『マンガ 日本人と天皇』(いそっぷ社)/『美味しんぼ「鼻血問題」に答える』(遊幻舎)/『まさかの福沢諭吉』上下(作画:シュガー佐藤・遊幻舎)


杉田 聡 『福沢諭吉 朝鮮・中国・台湾論集―「国権拡張」「脱亜」の果て』(明石書店)/『天は人の下に人を造る「福沢諭吉神話」を超えて』(インパクト出版会)/『福沢諭吉と帝国主義イデオロギー』(仮題・花伝社)

*2016年に出版された3人の共編著 『さようなら!福沢諭吉―日本の「近代」と「戦後民主主義」の問い直し』(花伝社)


主催/日本の「近代」と「戦後民主主義」を問い直す実行委員会   

千葉県木更津市八幡台2−5 c−1 「不戦兵士・市民の会」気付

    tel 0438-40-5941 fax 0438-40-5942  fusen@kmj.biglobe.ne.jp