Re: 米 国務省報道官コメント 5/30

岡山様、泥様
 こんにちは。増田です。いろいろと情報を流していただき、ありがとうございます。

 私が紹介しました5月29日の共同通信に「米国務省のベントレル報道部長」とあったのは、「副報道官」ということだったのですね? つまり、泥さんが御紹介くださったように、副報道官の上位の「報道官」であるサキ氏が、既に5月17日に橋下発言にコメントを出していたのでした。その情報も、あまり流れなかった…私が見ていなかっただけかも分かりませんが…ように思いますので、長くなりますが、ここで紹介します。

 先ず、詳しいのが、これです。


米美人高官、橋下氏を「異常で不快だ」(※)

 橋下氏はツイッターで猛反発

http://www.zakzak.co.jp/society/politics/news/20130517/plt1305171135001-n1.htm2013.05.17

サキ報道官は、ケリー国務長官の側近で知られている(ロイター)

 慰安婦問題をめぐる日本維新の会の橋下徹共同代表(大阪市長)の発言に対し、米国務省のサキ報道官は16日の記者会見で、「異常で不快だ」(※)と厳しく非難した。この女性報道官による批判を受け、橋下氏は17日朝、ツイッターで「アメリカも日本相手には、中国と同様の態度振る舞いをする」と猛反発した。事態はさらに過熱しそうだ。             

 橋下氏の発言をめぐっては、在日米軍に風俗業の活用を求めたことに絡み、米国防総省が「バカげている」と反応していたが、米政府当局者が公式の場で正面から批判したのは初めて。

 サキ報道官は慰安婦について「性を目的に人身売買された女性たちの身に起きた出来事は嘆かわしく、重大な人権侵害であることは明白だ。犠牲者に心から同情する」とも指摘した。

 報道官が「異常で不快」と強い表現で橋下氏を断罪した理由について、国務省当局者は「非常に不快な発言についてコメントを求められたからだ」「(橋下発言には、国務省の)建物の中にいるみんなが腹を立てている」と述べた。

 サキ報道官は、ケリー国務長官が出馬した2004年大統領選で選挙スタッフを務め、コンサルタントの経験もある。

 橋下氏は風俗業の活用については16日、放送プロデューサー、デーブ・スペクター氏のアドバイスを受け、「不適切だったことは間違いない」といい、今後は発言を控える考えを示した。

 しかし、慰安婦に関しては譲らない。日本政府としても「軍による直接関与を示す証拠はない」という見解だが、橋下氏は17日午前7時40分ごろ、ツイッターでサキ報道官の発言を紹介したうえで、「アメリカも日本相手には、中国と同様の態度振る舞いをするようだ。自分たちの気に食わない相手には、一切会わない」とつぶやいた。

 これを皮切りに、「ドイツもフランスも、慰安所方式を活用していたし、アメリカやイギリスは、現地の女性を活用していた」「もっと端的に言う。アメリカの日本占領期では日本人女性を活用したのではなかったのか」と続け、「日本だけを特別に非難するのはアンフェアだ」などと10件以上連続でつぶやき、米国側を牽制した。

 この先、どうなるのか。


もうひとつ、シンプルな共同通信の記事は以下です。

橋下氏発言は「言語道断で不快」(※ )米報道官が初批判

http://www.47news.jp/CN/201305/CN2013051701001106.html

共同通信2013年5月17日 05時37分 (2013年5月17日 08時04分 更新)

 【ワシントン共同】米国務省のサキ報道官は16日の記者会見で、従軍慰安婦は必要だったとした、日本維新の会共同代表の橋下徹大阪市長による発言について「言語道断で不快だ」(※)と非難した。橋下市長の発言をめぐっては、在日米軍に風俗業者の利用を求めたことに絡んで米国防総省のリトル報道官が、米軍が買春を拒否するのは「言うまでもない」と述べていたが、米政府当局者が公式の場で正面から批判したのは初めて。


ということで、サキ報道官が米国務省としての正式(?)コメントを既に5月17日に出していたので、副報道官のベントレル氏は5月28日のコメントで、岡山さんが感じられたような「『もう、放っておけよ』みたい」な「感じ」のコメントになった、ということでしょうね?  それで、私は上記2つの記事を読み比べて、米国務省報道官の最上位!? にあるサキ報道官が国務省を代表して、橋下発言を※「異常で不快」と英語でおっしゃったのか、※「言語道断で不快」とおっしゃったのか? 原文(現トークでしょうか?)はどうなのかしら? と思っていたのです。「異常」と「言語道断」では、ちょっと、ニュアンスが違うような気がしたので…  泥さんのおかげで、原文(現トーク?)は、「outrageous and offensive」と分かりました。この「outrageous」を泥さんは「常軌を逸しており」と訳されています。「異常」でも「言語道断」でも「常軌を逸しており」でも日本語訳としてはかまわないのでしょうね? エキサイト翻訳では「法外な」と出ました。  ま、とにかく、橋下発言に対する米国務省の正式見解は「異常・言語道断・常軌を逸し・法外(笑)で、不快」というもので、橋下氏の外国人記者クラブでの、長々とした言い訳にならない言い訳の後でも、とにかく、米国務省としては 「outlandish or
offensive or reprehensible comments.」=「 異様、不快、または避難すべき発言」 としか言えない、ということなんでしょうね。エキサイト翻訳では「outland」は「飛び地」は「outlandish」は「異国風」と出ましたから、橋下氏の主張は、とにかく普通の「land」の人たちからは、「out」な主張で、常人の人権感覚をもってすれば、とても理解できないものなわけですね!

>
> 元のコメントはこれですね。
> http://www.state.gov/r/pa/prs/dpb/2013/05/209511.htm#JAPAN
>
> PSAKI: We have seen, of course, those comments.Mayor Hashimoto's
> comments were outrageous and offensive.As the United States has stated
> previously, what happened in that era to these women who were
> trafficked for sexual purposes is deplorable and clearly a grave human
> rights violation of enormous proportions. We extend, again, our
> sincere and deep sympathy to the victims, and we hope that Japan will
> continue to work with its neighbors to address this and other issues
> arising from the past and cultivate relationships that allow them to move forward.
>
>  もちろん、承知しています。
>  橋下市長のそれらのコメントは常軌を逸しており、不快でした。
>  その時代に何が起こったのか、米国はすでに述べています、
>  その女性たちは、性的目的のために人身売買された、
>  嘆かわしくも明白な、重大なる人権侵害の犠牲者である比率が極めて高い。
>  私たちは再度、私たちの心からの深い同情をこれらの女性にさしのべ、
>  過去に原因のある他の問題にも対処するために、日本が近隣諸国と協力し、
>  前に進めるような関係を培うことを願っています。
>
>
> > 国務省(副)報道官のコメントは確かにすっきりしてます。
> >
> >> (増田さん)...「異様、不快または非難すべき発言」に対してはコメントしない って、実に最小限で、かつ適切なコメント...
> >
> > でも添付していただいた共同通信の配信がイマイチ怪しいので、それらしい原文を探しました。記者会見での発言のようです。
> >
> > http://www.state.gov/r/pa/prs/dpb/2013/05/210009.htm#JAPAN
> > (下の方にこの該当部分を貼り付けました)
> >
> > 共同通信の文面では
> >
> >> ...地方の当局者らが「異様、不快または非難すべき発言をしても、いちいち反応することはできない」との考え...
> >
> > と、いかにもニュースっぽい、比較的厳しい印象を受けますが、記者会見の雰囲気からは「(地方当局者の)そんなものにいちいち相手をしていられない」と感じられました。つまり、積極的に「あえて無視する」のではなく、「もう、放っておけよ」みたいに感じるのです。
> >
> > 当方には国務省からもハシモトを非難してほしい気持ちもありますが、相手さんはそれほど真剣にとりあってはいない...と、しろうと目には見えます。ここで報道官が「既に発表している」というコメントも探す方がいいのですが、少なくとも今はやめておきます。
> >
> > 維新が国政政党とは見なされてないのかを報道官の発言から読み取れ、と言われると、わかりませんけど。
> >
> >
> > 岡山文人
> > -------------------------
> > 共同通信とは違う訳し方をすると、会見はこんな感じです。この後に英語の該当部分を貼りつけます。
> >
> > このやりとりの始まりは、記者の質問に対して報道官が、「すでにコメントを発表しているし、もうそれに追加するべきものはない。はっきりしておきたいのだが、世界中の地方政府や自治体の当局者の発言に対して、それが異様だったり不快だったり非難するようなものだからといっていちいちコメントしていられない。だから発表済みのコメントにそれほど付け足すものなんかないんだ。これは地方当局者の話だ。」
> >
> > 記者は「じゃあ、もし発言が国レベルの当局者だったら...」と食い下がります。「そのあたりを(コメントする、しないの)境目にするのか」という質問には答えず、報道官は、
> >
> > 「繰り返すけどね、世界中には何百人も何千人も市長だとか地方政府当局者がいるんだ。それに対していちいちコメントしていられない」
> >
> > ---(略)---
> > (記者はオーサカとオキナワをごっちゃにしていて、それを指摘されて訂正したあとに)
> >
> > 記者「(米軍が)駐留している沖縄の市長がこういう発言をしたとしたら、コメントを発表する対象になるんですか」
> >
> > 報道官「はっはっは。大胆な仮定の話になってきたね。はい、次。」
> >
> >
> > QUESTION: Japan?
> >
> > MR. VENTRELL: Yeah.
> >
> > QUESTION: Osaka Mayor Hashimoto retracted his remarks that U.S.
> > servicemen in Okinawa should use the adult entertainment industry to
> > avoid the sex crimes, and he apologized to the Americans and the
> > U.S. military. Do you have any comment?
> >
> > MR. VENTRELL: Well, we’ve addressed his comments previously and
> > really don’t have anything new to add. The one thing I’ll say is
> > that we can’t be commenting on every state and local and provincial
> > official around the world when they make outlandish or offensive or
> > reprehensible comments. So we really can’t say much more beyond that. This is a local official.
> >
> > QUESTION: Just one more: He canceled his U.S. trip. You have
> > anything to say on his --
> >
> > MR. VENTRELL: Again, I’m not going to comment on every move or
> > action of some local official. We’ve been clear that the U.S.-Japan
> > alliance remains strong, and we’re committed to that alliance.
> >
> > QUESTION: Okay. So does that mean that the bar has got to be -- it’s
> > got to be a national official? A mayor doesn’t do it for you, but if
> > the guy’s a cabinet minister or a --
> >
> > MR. VENTRELL: When we have concerns --
> >
> > QUESTION: -- member of parliament or something like that, then
> > you’ll talk more?
> >
> > MR. VENTRELL: When we have concerns about somebody at the national
> > level who’s made comments that are disparaging or difficult, we may
> > make a comment.
> >
> > QUESTION: Can you -- where is the bar?
> >
> > MR. VENTRELL: Well, again, my point being, Matt, is that there are
> > hundreds and thousands of mayors and local officials around the
> > world. We can’t respond to every single one of them.
> >
> > QUESTION: Yes. Are there hundreds of thousands of local mayors
> > around the world that run a municipality where there are large amounts of U.S.
> > troops?
> >
> > MR. VENTRELL: Are you trying to make some broader connection about
> > the importance of the mayor of --
> >
> > QUESTION: I’m saying that I think the mayor of Okinawa -- right?
> > That’s who we’re talking about?
> >
> > MR. VENTRELL: No, this is the mayor of Osaka.
> >
> > QUESTION: Oh, mayor of Osaka, okay. I stand corrected.
> >
> > MR. VENTRELL: I was trying to figure out which American troops were
> > in Osaka, but --
> >
> > QUESTION: I apologize. So, okay -- all right, well, if the mayor of
> > Okinawa said something, would that not meet your bar?
> >
> > MR. VENTRELL: (Laughter.) Now we’re going into wild hypotheticals here.
> >
> > Go ahead.