明日、「都庁で平和学習」集会、都知事申し入れ! ? 8/8 |
明日、「都庁で平和学習」集会、都知事申し入れ! 皆様 石原慎太郎 東京都知事殿 本日は67回目の長崎原爆忌。あと数日で、67回目の敗戦記念日を迎えます。 本日、かつての侵略戦争やそのおびただしい犠牲者たちのことを想い起こし、平和への想いを新たにした私たちは、参加者全員の総意として、石原都知事に対して、以下の申し入れを行います。 第一に、「南京虐殺はなかった」との暴言を撤回してください。 あなたは本年2月、河村名古屋市長が中国からの訪問団を前に「南京大虐殺はなかった」と発言したことに関連して、「それは正しい」とこの発言を肯定し、支持する発言をしています。 河村発言といい、あなたの発言といい、歴史的な事実を故意に歪め、お互いの努力で築き上げてきた日本、中国の人民の友好にも、重大な悪影響を及ぼしかねないものです。 なぜなら、1937年末から翌年3月に至るまでの間に、南京に向けて侵攻した日本軍が、その途上や南京市内で、無抵抗の市民数10万人を殺害し、女性に対する強姦等の犯罪行為を行ったことは、中国側のみならず、ドイツ人ラ―ベをはじめ 何人もの欧米人が証言するところであり、サンフランシスコ講和条約締結の際に、日本政府自身が全世界に認めた歴史的な事実です。これは、まさにナチスのアウシュヴィッツでのユダヤ人虐殺にも匹敵する人類に対する犯罪行為です。 こうした歴史的な事実を、こともあろうに日本最大の都市の首長が否定するということは、ベルリンの市長が「アウシュヴィッツの虐殺はなかった」というに等しいことであり、全世界の人々の嘲笑や罵声、糾弾の対象となるものです。 この発言は、現在歴史を学んでいる子どもたちに、間違った歴史認識を持たせ、教員に対しても、ゆがんだ歴史教育を強いる要因ともなりかねませんし、「日本が行った戦争は自衛の戦争であった」とする歴史偽造勢力、改憲勢力や野蛮な排外主義の勢力、総じて新たな軍国主義の勢力を励まし、勇気づけるものとなるに違いありません。 この発言によって、中国のみならず、全世界の人々の日本国民に対する信頼も、著しく低下することでしょう。 それゆえ私たちは、もしも石原都都知事にいくらかの学問的良心や文学者としての誇りがあるのなら、ただちにこの発言を撤回し、全世界の人々に謝罪するよう、求めるものです。 第二に、都知事は今年も、靖国神社への参拝をする意向のようです。しかし私たちは、このことについても、改めて大きな憤りを表明すると共に、参拝を中止するよう、強く求めるものです。 周知のように、明治以来、靖国神社は、日本の人民を帝国主義的侵略戦争に動員するための道具、軍国主義の重要な支柱としての役割を果たしてきた神社であり、このような神社に参拝することは、軍国主義や侵略戦争を肯定し、讃美することです。また、都知事や閣僚等が参拝することは、「政教分離」を定めた憲法20条にも違反しています。 私たちは、この点についても、公務員としての地位を自覚し、こうした愚行、違憲行為を即刻やめるよう、求めるものです。 第三に、石原都知事は、就任以来、都教育委員会を通じて「日の丸」、「君が代」の強制や5段階の勤務評価制度の実施、 歴史偽造教科書の導入、平和教育つぶしなど、教育に対するさまざまな有害な諸政策を実施してきました。 これらは学問・教育の自由や良心の自由等々を侵害するものであり、教員を委縮させ、教育への情熱や活力を奪い、教育を荒廃させる重大な要因の一つになっています。 私たちは、都知事がこれらの行為について真摯に反省し、謝罪し、『歴史偽造主義』扶桑社教科書批判を教えた増田都子さんへの分限免職処分をはじめ「日の丸」「君が代」強制に伴うあらゆる処分をただちに撤回すること、また、歴史偽造教科書の強制や差別的、専制的な人事考課制度をただちにやめるよう、求めるものです。 2012年8月9日 「8・9 都庁で平和学習」集会 参加者一同 |