朝日「校長の『叛乱』」社説批判のボツ原稿 2/8 |
皆様 以下は、絶対に採用されないだろうと自信を持ちながら(笑)、朝日「声」欄に投稿し、予想通りにボツになったものです。最近、思うのですけど、一応「サヨク」側とか、一応「リベラル」側、と一般的には言われているような人やマスメディアも、結局のところは、営業「利益」が「真実」よりも優先するのだろうなぁ、ということです。 一度「いよ~っ! ヒーローっ!」と描き出し、大宣伝した人物については、例え、名実が相反していようと、「名」と「実」が一体の「本物のヒーロー」として、描き出していくほかはない・・・都合の悪い真実に対しては、目にも耳にもフタをする・・・ 都教委の指示命令に抗うことなく従い、「都教委の指示命令を法令として遵守することは私のポリシー」と正当化している人物を「『教育の統制』の巨大な流れに独り毅然と抗い、“教育現場での自由と民主主義”を守るため、弾圧と闘いながら、“私”を貫く教師」、都教委と「凛として闘う教師」として映し出す「ドキュメンタリー」と称する映画・・・その映画を見て、『3人とも、教育委員会の指示に従わなかった』とブログで公言なさる元NHKのドキュメンタリー制作者(訂正なさったかしら?)・・・この名実相反する実践をなさっていた「校長」の言動を、勇気ある「校長の反乱」として描きだす『リベラル』をウリとする幾つかのの大新聞社・週刊誌・・・ せっかくですので、お読みいただければ嬉しいです。 「校長の『反乱』」社説に疑問 2月1日付本紙社説は、土肥信雄・都立三鷹高校元校長について、事実に反する美化をしていないか? 社説は、彼は都教委による職員会議の挙手採決禁止「通知には従っていた」と書いているから、彼自身が声高に主張する「職員がやる気を失い、教育現場から議論がなくなる害」を、彼自身が実行していたことを知っているはずである。彼は三鷹高校では「校長の『反乱』」をしていない。彼は「通知を批判し」た。しかし、その批判する通知に従った、つまり名実相反することをしていた。 また、彼はある映画に出演しているが、その監督は三鷹高校校内で生徒指導する彼の姿を撮影していた。それは彼が校長としての庁舎管理権を私的に使用したことを意味する。職員会議の主宰者は校長であり、学校の最高決定権者は校長であることは法的に認められており、都教委も主張しているから、職員会議で挙手採決をすることは彼の裁量権で実行できた。それは民間人に校内での自分の撮影を許可することよりも公的意義があり、「校長の『反乱』」の名実が伴っただろう。 私は、都教委が彼を再雇用しなかったのは横暴すぎると考えるし、判決も不当だと考える。しかし、だからと言って、社説のように彼が名実ともに「校長の『反乱』」をしたかのように描き出すことは、事実に反し、報道原則に反すると考える。(2012年2月1日) |