前原外相辞任について、一番、問題なのは? 11/3/8 |
皆様 前原外相辞任劇で明らかになった前原氏や民主党の「見識」で、一番問題なのは、外国人による政治献金を禁じた政治資金規制法の禁止条項に対する批判的な精神の欠如では、なかろうか。 外国人による政治献金の禁止は、公職選挙法における選挙権、被選挙権の剥奪と同様、国連憲章はもとより日本国憲法の精神さえ蹂躙する、差別的法規、排外主義的な法規である。自民党のみならず、民主党の中にさえ外国人の地方参政権に反対する人々が多いし、そうした流れに押されて、民主党政は、地方参政権でも曖昧な態度を続け、朝鮮高校を授業料無償化の対象からいまだに排除し続けてる。 前原氏の態度が問題なのは、このような差別法規に対して、一言も批判的な見解を示すことなく、唯々諾々と、それを受け入れて、自ら辞任してしまったことである。彼のこのような態度は、中国政府が「タカ派的」と呼ぶ、領土問題をめぐる中国やロシアに対する強硬姿勢とも不可分なものであろう。 問題は、「政治とカネ」の問題でなく、差別と排外主義の問題である。高校無償化問題、前原辞任問題は、まさに民主党政治が右翼的・排外主義的な姿勢を一段と強めていることを示すものではないだろうか。 マスコミや自民党政治家などは、「国政が外国人に支配される」などと言っているが、まことにけち臭い話だ。1871年のパリ・コミューン(史上最初の労働者政府)では、ポーランド国籍の活動家が「大臣」(政府役員)になりました。、労働者政府でなくても、地方参政権は北欧諸国はみな認めているし、ニュージーランドでは、国政の参政権も、外国人に与えられている。 日本の官僚機構は、戦前から排外主義の伝統が強いが、「官僚支配からの脱却」をうたっていながら、民主党の諸君は、あまりにも官僚や自民党、民間右翼の主張にすりより過ぎてはいないか。大いに警鐘を乱打しなくてはならない。
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