「扶桑社教科書問題」審議、都教委の苦しいいいわけ 10/2/19

皆様
 こんばんは。犯罪都教委&1・5悪都議と断固、闘う増田です! これはBCCでお送りしています。重複・長文、ご容赦を。

 鎌田慧さんを代表として695人が、あまりにも杜撰、デタラメな「教科書調査研究資料」に基づく扶桑社歴史教科書の採択について再審議を求める請願を出し、本日の文教委員会で審議されました。以下、私のメモと脳みそ記憶に基づいてご報告します(完全に正確ではありません)。



 高野指導部長が答弁に立ちました。「都教育委員会は、その権限と責任において、採択資料や各種調査研究資料を参考としつつ、各委員が総合的に検討を行ったうえで、最も適している教科書を適正かつ公正に採択している。平成17年度に調査研究を行った後4年間に渡り扶桑社教科書を使っているが、特に支障は生じていない」と、まずは居直り!? 

 教科書=教育の成果・支障は直ぐには出るはずもないでしょう。それだからこそ、子どもたちに正しい歴史認識を育むような教科書が大切で、誤った歴史認識を育てた、その『支障』は何年も経ってから出るので怖いのです。こんなことをシャーシャーといえるのは『教育』というもの、子どものことをまじめに考えたことがないからです。


 最初の質問は民主党の岡田真理子都議。
「大切な教科書選びは、細心の注意を払うべきなのに、ミスが生まれたことについては都民に説明する義務がある、ということを前提に質問する。この資料は不適切であることを認めるか? いつ、このミスを知ったか?」

高野「資料に有って教科書に無い事項があるのは事実。しかし、教科書本文には無くても、地図や年表に有るものがある。知ったのはこの請願が出てから」


 前者は答えになっていませんが、黙示ながら『不適切』であることを認めていますね。しかし、後者の答弁は非常に怪しい!? なぜなら、東京都学校ユニオンでは、09年12月11日に同内容の質問を都教委に対して出しています。都教委指導部管理課では、指導部長に、そのことを伝えなかった、ということでしょうか?

 また、けしば誠一・杉並区議は、09年11月、杉並区議会で「杉並区教委は、この都の教科書調査研究資料を参考にして扶桑社歴史教科書を採択したのか?」と質問し、杉並区教委は「参考にしていない。都教委にはその資料の問題について連絡する」と回答しました。杉並区教委は、けしば区議にウソをついて都教委には連絡していなかったのでしょうか? それとも、連絡を受けた都教委の担当者が、指導部長には伝えなかったのでしょうか?


岡田「この資料は、いつ、誰が、どのように作成したのか?」
高野「平成13年に初めて扶桑社教科書が出たので調査して作成し、平成17年に改定されたので、改めて調査研究資料を作成し、平成21年は改定が無いので、17年のもの  
   を使った。調査は23人の中学校社会科教員が行い、その後、事務局職員が内容を確認した」

岡田「それなのに、なぜ、誤りが出たのか?」
高野「平成13年の資料のデータを使ったので、平成17年のものに削除漏れがあった」

岡田「平成17年に教科書が改訂されたのだから、新たに資料を作成するべきなのに、やるべきことをやらなかった、ということか?」
高野「新たな資料を作成したが、削除漏れがあった」
                       ・・・これが公務員「適格」者のコミュニケーション能力!?

岡田「23人の教員の調査員へのシャキン(謝金?)はいくらか?」
高野「一人当たり1万1800円支払った」

岡田「個々の教育委員は、どのような理由で、扶桑社教科書を選んだのか?」
高野「外部からの働きかけに影響されることなく、個々の委員が選んだ。選んだ理由は明らかでなく、プライバシーの問題も出るので明らかにする必要もない。誰が、ど  
   のような理由で選んだか明らかになると妨害も出る恐れがある」!?
          ・・・「子どもたちに最も適切な教科書」として扶桑社歴史教科書を採択しながら「理由は言えない」教育委員!? これって、プライバシー?

岡田「この請願審議の中で、教科書調査研究資料の一部にミスがあったことが明白になったことが重要だ」

 このあと、あの、1・5悪都議の1悪、古賀俊昭が、一生懸命、都教委の味方をする質問をしました。その中で高野指導部長が言うことには

「審議会が適切とした資料は4種類で1番目が教科書採択資料、2番目が各学校ごとの特色から見た調査研究資料、3番目が外郭的調査研究資料で、4番目が索引などから人物名・事項名を具体的に調査研究した資料で、請願はこの4番目を問題にしたものだが、これは基礎資料ではない」!? とか・・・

 それで、請願で問題にした476項目の事項や人名のうち、本当に教科書に無いものは25項目で、でも、類似用語があるものが9項目あるから、全く、本当に教科書に無いのは16項目で、これは教員が授業で指導することができるから、問題ない」!? って・・・

 そして、「教育委員6人には個別に説明し、6人とも『再審議は必要ない』と了承された」そうで・・・ドロボウさんに「あなた、自分を縛る縄をないますか?」と聞いたって「必要ない」って言うでしょうよ!?


 次に質問に立った共産党の畔上三和子都議は鋭かったですね! 
「『教科書調査研究資料には間違いがあったが、採択には影響がない』というわけだが、それなら、なぜ、こういう資料を作ったのか? それだけでなく、各市町村教委にも『この資料を参考にするように』といっているではないか? そういう『調査研究資料は重要ではない』ということか?」
高野「4種の資料があり、問題の資料は最も重要な採択資料ではない」


畔上「(指導部長が教科書調査研究資料は)『重要ではない』と認めた。では、『主とした採択資料、学校ごとの調査研究資料』では、具体的な項目の数字が多いほうが 
   良い教科書だろうと都民は判断するのが普通であるのに、なぜ、低位の扶桑社教科書が最も良いといえるのか」
高野「具体的な項目は各教科書の違いを明らかにするもので、順位を表すものではない」

畔上「練馬の中等学校では、インターネットの調べ学習に適した箇所を上げているが、扶桑社は低位にある。『主とした資料』といいながら、判断基準になっていないの
   はなぜか?」
高野「各学校の特色に添って調べた教科書の『日本の伝統文化』などの箇所数の多い少ないは違いを示すだけで、各委員が総合的に判断した。」


畔上「不正確な調査研究資料を使い、『主とした資料』も扶桑社は順位が下。では、いったい、何を基準に扶桑社教科書を選んだのか? 教育委員会の会議では何の審議も 
   無く投票で採択。『なぜ、扶桑社の教科書が選ばれたのか、真相を知りたい』という都民の願いはもっともだ。
    そもそも、教科書は子どもたちを一番良く知る教員が選ぶ中心になるべきだ。97年の閣議で『教科書は学校ごと採択すべき』と決定している。」

 ここで、古賀が「それは日教組が内閣にいるからだ」なんぞとヤジって、全くの己の無知!? を披露。97年は自民党政権・・・

 畔上都議が「この請願は趣旨採択すべき」と提案し、起立で決を採ったら、賛成は畔上都議と生活者ネットの星ひろ子都議の2名だけ・・・それにしても、公明党の若い都議の谷村孝彦ときたら、畔上都議の発言中、ほとんど、ずーーーっと、イチャモンヤジを吐き続けで見苦しいことこの上なく、幼稚園の子だってもっと、お行儀がいいのでは? という感じでした。選挙民は、この姿を知らないのでしょうね?