歴史偽造主義に抗し、敢然と闘おう!&反「在特会」 09/11/08

 昨日は、集会・会議等がたくさん重なっている中で、「都教委による増田さんの不当解雇を撤回させる会」総会&「小西誠さん講演会」に多数のご参加をいただき、たいへん、ありがとうございました! 小西さんのお話は、さすが元自衛官だけあって非常に具体的で面白く、分かりやすいものでした。これについては、後ほど詳しく報告してくださる方があると思いますので、ここでは、増田の闘いの意義について確認されたことを、以下、ご紹介します。



<歴史偽造主義に抗し、敢然と闘おう!>

 「都教委による増田さんの不当解雇を撤回させる会」第二回総会議案から

1.  6.11不当判決は、支配層全体の反動化、退廃の端的な表現 
 昨年、「撤回させる会」が発足してから、約1年が経過した。この間に、我々をとりまく環境は、大きな変貌を遂げた。この変貌、転換を何よりも象徴するものは、元防衛庁航空幕僚長の田母神の言動が大きくクローズアップされたこと、第二は、8月の総選挙で民主党が圧勝し、戦後初めて、本格的な政権交代が実現されたことである。

 現職の自衛隊幹部が村山談話をはじめこれまでの政府見解を公然と否定する侵略戦争を賛美する見解を発表、退職後も、TVや書籍、雑誌、講演会等々を通じて、歴史偽造や「核武装を」、「防衛産業の育成を」等々の軍拡、好戦的軍国主義の言動を繰り返しているという事実は、かつては「憲法違反」の日蔭者的な存在であった自衛隊やその幹部連中がいまやれっきとした「新軍部」として、復活していることを示しただけではない。

 政府・防衛省が、この文民統制違反、政府見解否定の重大な違法行為を犯した航空幕僚長を、職から更迭したとはいえ、懲戒免職にもすることなしに、退職金まで支払って優遇したという事実、解任後は、TV、出版社等々のジャーンリズムが彼を「英雄」扱いしているという事実は、自衛隊幹部のみならず、自民党や財界等々、日本の支配階級全体のなかに、侵略戦争を賛美し、軍備増強や海外派兵、有事体制作りなどの軍国主義的な志向が、いかに広範に広がっているかを、改めて確証するものであった。

 在日外国人に対する誹謗・中傷、イヤガラセ、暴力行為等々を繰り返す「在特会」の運動は、まさにこうした支配層の意図を体現した尖兵、別働隊であり、それが活動の範囲を広げているということは、このような社会情勢を背景とするものといえる。

 本年6月11日の東京地裁の「不当免職取り消し請求裁判」判決が、この田母神と同一の言動を繰り返す古賀やそれと癒着した都教委の主張を丸呑みにして、増田さんの訴えを踏みにじったのも、こうした現在の日本社会全体の風潮、支配層全体の動向の端的な現れ、必然的な帰結といえよう。

 この歴史偽造主義や好戦的軍国主義の拡大をもたらしているものは、第一に日本の資本主義が海外に商品を輸出するにとどまらず、直接投資や間接投資等々、海外に莫大な資本を投下し、巨大な権益を持ち、さらには海外の低賃金の労働者を搾取する資本主義、帝国主義的な資本主義の性格をますます強めているという事情であり、第二には、昨年のリーマン破綻を契機として顕在化している資本主義の矛盾の爆発、長期かつ広範な不況、そのもとでの労働者の失業、中小企業の倒産などの社会的な矛盾の激化である。
(中略)
「つくる会」や「在特会」などを資金面で支えているのは、まさに三菱重工はじめとするこうした巨大企業、銀行等々の独占資本である。教育基本法改悪、「日の丸・君が代」の強制、「つくる会」教科書の強制、平和教育、組合活動の弾圧等々の教育部門での反動攻撃は、憲法改悪めざし、インド洋、ソマリア出兵等々、強まる支配階級の軍国主義の重要な一環、構成部分をなしている。歴史を偽造し、「日の丸」や「君が代」を強制し、児童・生徒の頭脳を愛国主義、国家主義で「洗脳」し、麻痺させることは、戦争準備、好戦的軍国主義を強める日本の支配層にとっては、必要にして欠くべからざるものとなっているのだ。

 増田さんに対するフレーム・アップをしかけた土屋、古賀らは、「つくる会」、「在特会」などと連携した支配層の尖兵であり、別働隊である。こうした事実は、「つくる会」勢力と連動した都教委の不当解雇攻撃とたたかう増田さんの闘い、それを支える会の活動の意義を、改めて鮮明にするものである。この闘いは、一人増田さんの労働する権利、教育する権利を守る闘いにとどまらず、こうした支配層全体の軍国主義に反対する闘いの重要な一部分、尖鋭な焦点となっているのである。それゆえに、私たちは、逆流を恐れることなく、敢然としてこの闘いを発展させていかなくてはならない。




 鉄建公団原告団団長さん、「9条改憲阻止の会」の方、「障害者の教育人権を実現する会」の方等、連帯のご挨拶をいただきましたが、原稿を用意して下さっていた
「ヘイトスピーチを許さない会」(反「在特会」!?)の方のご挨拶を、以下にご紹介しておきます。

●今、『反「在特会」』とご紹介されましたが、ま、内容的にそれでいいのですが、特にそれだけというわけではなく排外主義の動きに反対していまして、正式名称は「ヘイトスピーチを許さない会」です。

 私たちは増田先生の闘いが、学校現場に自由と民主主義を取り戻す大切な闘いであることと、増田先生の尊厳を取り戻すための闘いであることを、今日の集会に参加する中で確認することができました。

 戦後、新憲法・教育基本法の下、日本国民が教育に求めたのは、太平洋戦争で国内310万、国外2千万の犠牲を出した事実をしっかり考え、平和を大切にして主体的に生きていく、未来を切り開く力を持った若者を、家庭に職場に地域に共に送り出すことであったかと思います。学校現場は子どもたち、若者たちが育つ苗床である、というわけです。その苗床は残念ながら、政府・財界には大切にされるどころか、徹底的に痛めつけられてきました。

 この事態は労働組合への政府・資本家の攻撃により、職場の民主的な関係が脅かされた状況の中で進みました。「日の丸・君が代」の強制に続き、教育基本法の改悪により、さらに長期にわたる教育予算の抑制により、学校現場は疲弊し、子どもたちからはSOSが発信されています。

 非正規雇用の拡大、労働者を”商品”として流動化させてきた政府の施策はこのような状況を悪化させこそすれ、なんら展望を国民にもたらしませんでした。日本には正規滞在外国人が2008年12月末で220万人、オーバーステイ等の『不法』残留者は11万人います。約230万人の新たな私たちの仲間がいる、というわけです。

 彼らも日本で”働き””生活” しているわけですから、職場や地域では日本人以上に辛い思いをしている人々が少なくないことは容易に想像していただけると思います。小西先生の講演の中で、フロアから出た中国の問題も、日本にいる中国人の権利を守り続けることが解決のツールの一つになると思います。

 4月の蕨市でのフィリピン人親子をターゲットとした「在特会(在日特権を許さない市民の会)」の排外的な市民運動が発生した背景を私たちは以上のように捉えています。彼らの行った三鷹の「慰安婦展」妨害、池袋の中国人雑貨店への脅迫、四谷イグナチオ教会への脅迫、朝鮮大学校交流会の妨害等は、310万人の日本人戦死者、2千万人のアジア人戦死者、230万人もの日本で暮らす外国籍の人々、年に3万人もの自殺者、様々な争議で闘う皆さん、家や職を失った人々、心や体に障害を抱えている人々を無きものとし、歴史や人々の努力を踏みにじるものとして、私たちは、断固とした態度をとらなくてはいけません。

 私たち「ヘイトスピーチを許さない会」は、排外的市民運動の情報収集、分析、発信と共に、現場での対応のノウハウの共有等の役割を果たし、もちろん現場では彼らと対峙することで、皆さんと連帯したいと思います。私たちの対峙は残念ながら時間を稼ぐことしかできませんが、厳しい環境の中で、頑張られている皆さんのお役に立ちたいと考えています。