朴賢緒氏の講演 09/5/16
 5月16日(土)、かながわ県民センター(横浜)で「厭戦庶民の会」主催の朴賢緒(パク・ヒョンソ)氏の講演がありました。この会の代表の信太(しだ)正道さんは、元特攻パイロットで敗戦後は航空自衛隊の教官となり、後、自衛隊員でいることに耐えられなくなって日航のパイロットに転職、退職後は平和運動一筋に生きてらっしゃる方です。

 実は、「都教委による増田さんの不当解雇を撤回させる会」の代表だった大野昭之さんが去年、癌で亡くなられ途方にくれた時、旧制中学で大野さんと同級生だった信太さんが、この会の代表も引き受けてくださった経緯があり、信太さんに朴氏の講演に誘われたのでした。

 朴賢緒氏は1930年生まれで、漢陽大学校人文史学科教授を長く勤められ、独立記念館建立企画委員や全教組副委員長をされ、現在、韓日民衆連帯ネットワーク代表で、京畿道九里市にお住まいです。来日される直前に転倒して肋骨を折り、お医者さんが「一週間入院しなくてはならない」といわれたのを、「日本で講演しなければならないから3日で退院させてくれ」と頼んで来日された、ということでした。でも、本当に熱のこもった日本語での講演でした。

印象に残った内容は以下です。(本当はもっと内容があったのですが、何しろ23年ぶりのリフォームで家の中ごった返しの疲労困憊状態でメモも途切れがち・・・)

・ 今、「学者」とご紹介がありましたが、私は自分を「学者」とは思っていません。ただの一人の人間としてお話したいと思います。

・ 福沢諭吉は日本の1万円札に載っている人物ですが、金玉均を利用して使い捨てるなど、私はその国権主義・排他性・排外性が嫌いです。この人物は日本のインテリの限界を示していると思います。

・ 明治政府は『四民平等』といいましたが、日本は、それから120年後の今も「部落差別」「在日朝鮮人差別」など、差別対象のスケープゴートを必要としているのではありませんか?

・ 田母神さんは今、日本でとても人気があるそうですが、彼は日本国民の平均的な知的レベルを表しているのかもしれません。日本は100年間、思考停止中ではありませんか?

・ 横田めぐみさんの拉致は本当に心が痛み、韓国人として心から謝りたいです。しかし、「慰安婦」(日本軍性奴隷)、強制労働など、日本の戦前の罪悪を、それで解消することはしないでほしい。

・ 私は日本人の多くは善意があると思いますが、日本政府はひどすぎます。安倍のような陰険極まりない男が「美しい国」とか、「麻生などは許せません。「朝鮮人が自ら日本人になりたくて苗字を変えた、とぉ?」と詰問したいところです。

・ 私が日本人に一番言いたいことは、平和憲法を絶対に守ってほしい、ということです。日本国憲法はワイマール憲法を上回っています。その憲法九条を口先だけでなく、行動してほしい、ということです。

・ 日本は村山声明内容を具体化して法制化し、ドイツの「記憶・未来」財団のように性奴隷者・強制労働者への補償措置を採ってほしいのです。そして日本は能力も技術もあるのだから、南北朝鮮の和解と統一への調停役をしてほしいと思っています。

 最後に「我が国が統一されたときにできる憲法は、第九条を持つものになるでしょう」といわれた時には、目からウロコ!? 状態でした。

 講演後、各参加者のアピールの時間があり、私もアピールさせていただきました。朴賢緒氏にはすぐ私の闘いをご理解いただき、強く励ましていただきました。4月23日のソウル「韓日平和100年ネット」創立大会でいただいたハングルの冊子を、朴賢緒氏にお見せしましたら、「ああ、この人は知っている」という韓国の方のお名前もありました。そこで「韓日平和100年ネット」へのご協力もお願いしておきました!  

 日本でも、韓国でも、今までの日韓・日朝連帯運動が、ばらばらでなくネットワークとしてゆるやかにでも繋がっていければ、どんなに大きな「反省と和解」の運動になっていくかと思います!