都教委は、違法行為も『不適切』と認めず!? 09/2/17

 昨日の都議会文教委員会で、ルポライターの鎌田慧さんを筆頭者とする2本の請願、
●違法行為を犯した都教委に謝罪させ、都民の税金で尻拭いした賠償金を違法行為実行者に払わせることを求める決議、
●都教委職員に、この違法行為を犯すように教唆扇動した上記3人の都議に反省謝罪をさせるよう求める決議

 の審議が行われました。遠方からも傍聴に駆けつけていただき、たいへん、ありがとうございました。

 またまた!? 呆れたことに(現在の自公民の東京都議会議員の法規範意識レベルでは当然か)、東京都個人情報保護条例の規定から言って、ごく当然の、この請願の採択に賛成したのは、古館和憲・共産党都議ただ一人で、以下の文教委員たちによって否決されてしまいました。
服部ゆくお・台東区選出(自)、大西さとる・足立区選出(民)、伊藤 興一・品川区選出(公)、吉原 修・町田市選出(自)、今村るか・町田市選出(民)、遠藤守・大田区選出(公)、早坂義弘・杉並区選出(自)、野暑繧艪ォえ・練馬区選出(民)、谷村孝彦・北多摩第1選出(公)、村上英子・渋谷区選出(自)、初鹿明博・江戸川区選出(民)、古賀俊昭・日野市選出(自)=違法な個人情報漏洩を都教委職員に教唆扇動した人物

 古館都議の適切な質問により、東京都教育委員会は、コンプライアンス精神欠落、というよりも「積極的に違法行為を行ったことを、反省するのでなく誇示し、これからも違法な個人情報漏洩をやっていくのだ、コンプライアンス精神など蹴っ飛ばすよ」!? という態度を明確にしたものです。

古館都議の質問

「都教委は、こういう『違法行為』を『不適切だった』と考えているんですか? それとも考えていないんですか?」

高野・都教委指導部長の回答

「保有する個人情報を自らの裁量権によって提供したものでございます」???????・・・・

 あのねぇ、それが「裁量権乱用の違法行為」と、行政には大甘といわれている現在の司法でも断罪されたんですよ! それだけ、「法治国家の最低線をも破る違法行為」だったのですよ。

 都教委は、司法によって『違法行為』と断罪された東京都個人情報保護条例に違反する個人情報漏洩について、仕方なく都民の血税26万円を尻拭いに私に支払いしながら、全く、何ら反省無く、改善の意志無く、これからも、違法行為をやり続けるのだ!? と都議会において公言したわけです。

そして、上記の古館都議を除く自公民の都議会議員たちは、「それでいいよ、違法行為を続けていいよ」と、この請願を不採択にしたのです。議会というのは「行政が法律に基づいて行われているかどうかを監視しチェックすることが、その存在意義」であるはずですが、この都議会議員たちは都議会において、都教委という都の行政機関の違法行為の連帯保証人」となって恥じないのです。

 実は、さらにさらに呆れたことがあります。なんと、都教委は、3悪都議から私の「『個人情報を渡せ』と教唆扇動されたことは無い」と断言したのです。「えっ」????・・・

 つまり、都教委は3悪都議が私の「個人情報を(情報東京都個人情報保護条例に違反して)渡せ」といってきた事実は全く無いのに自分から「どうぞ、活用してください」と裁量権を活用して「情報東京都個人情報保護条例に違反して、漏洩した」と主張したのです、都議会、という場において・・・

 これって、その故意性の悪質さは極大だ、ということではないでしょうか? 伊沢けい子都議(市民の党・三鷹市選出)が、同じく私の個人情報の提供を要求したときには「東京都情報公開条例」を盾に「個人情報が記載されており、資料の提供はできません(平成16年4月2日付文書)と拒否したのです。

ところが、3悪都議には要求されていないのに、違法であることを認識していた私の個人情報を「どうぞ、どうぞ」と自ら持っていった!? と恥ずる様子も全く無く、胸を張って都議会で公言したのです。

しかし、実は3悪都議が平成15年9月4日付けで裁判所に提出した書面には以下のように書いてありました。

「これ(注:増田個人情報)はいずれも被告ら(注:3悪都議)が議員の立法調査権(注:都議には国会議員と違い立法調査権は無い)に基づく資料請求により、教育庁から正当に資料提供を受けたものである。もちろん、その使用にあたりなんらの留保も付されておらず、都議会内外における議員活動に用いることを前提として提供されたものである」

つまり、3悪都議は裁判所という公の場で「自分たちが、都教委に違法な増田・個人情報提供を請求した」(つまり、違法行為を行うよう教唆扇動した)と公言しているのです。

さて、3悪都議か、都教委か、どちらかが嘘をついているのは明白です。さて、嘘つきはどちら? 私の推理では、昔からの「悪代官と越後屋さん」よろしく、3悪都議が都教委に「お前たちが勝手に持ってくれたことにしてくれよ」といい、都教委が「はいはい、もちろんですとも・・・」となったか、特に3悪都議が、そういうふうに要求したわけではないけれど、都教委が3悪都議には絶対に不利にならないようにと厚く暖かい配慮をしたか、のどっちかではないかと・・・

さて、頭書にあげました自公民の議員たちは、他の方が出されていた「希望する子どもたちに寄宿舎教育を保障することに関する請願」も、不採択に賛成しました。これも賛成したのは古館都議、ただ一人! でした。

古館都議の質問で、都教委はここ10年の教員人件費は、団塊世代の大量退職&給与引き下げにより、716億円(私の記憶なので正確はないかも)も減っているというのです・・・「寄宿舎教育を必要としている子ども」の絶対数は、とても少ないはずで、それにかかる費用など、慎太郎銀行で湯水のごとくドブに捨てた、あるいはオリンピック招致のためと称して乱費している税金に比べれば、どれほどのものでしょうか?

頭書の自公民都議たちは、違法行為の奨励はもちろん、子ども達のことを真剣には考えたことは無さそうです。

この文教委員会の審議は、議事録として近日中に公開されると思いますのでお時間のある時に見ていただければ、と思います。