都教委糾弾「分限免職取り消し」裁判報告 08/10/2

 10月2日(木)、都教委糾弾「分限免職取り消し」裁判、証人尋問は、午前10時〜午後5時半までという長時間の傍聴、たいへん、ありがとうございました! おかげさまで、ほぼ満席の状態でした。
 以下、その報告です。非常に長文で重複すると思いますが、どうぞ、ご容赦ください。
次回は10月30日(木)11時〜午後5時、705号法廷です。千代田区教委の酒井指導課長&分限免職を起案したという都教委の橋爪・勝部の尋問を行います。


●「何も、問題のない教員だった」・・・当時の九段中校長の証言。
「増田教諭は授業にも勤務態度にも問題はなく、服務など、むしろ一番しっかりしている教員でした。区教委の酒井課長も授業を見て『増田さんの授業はすばらしい』と言っていました。職場での同僚との関係もよく、修学旅行など睡眠時間を削っても仕事をしていましたし、校務分掌の仕事も学年の担当である『学年通信』も定期的に出していました。」

 現職の校長先生の証言は「千鈞の重み!」があったと思います。「被処分者の教員側の証人になり、教育委員会の敵性証人になる現職校長など、これが初めてではないでしょうか」というのが私の弁護士の言葉です・・・でも、都教委にとっては、これ以上に都合が悪いことはないので卑劣なリベンジも懸念されるのですけど・・・以下、校長証言です。

●保護者が「増田を刺す」と!?
 増田教諭のプリントを問題にした保護者はPTAの副会長でしたが、私が九段中に赴任した04年4月か5月の歓送迎会の2次会のカラオケ会場で、私の横に来て1時間くらい増田教諭の悪口を言い続けました。その中で、増田さん・・・増田と呼び捨てだったかもしれませんが「増田を刺すっ」と言いましたので、私はショックを受けました。「土屋都議や古賀都議とも親しい」と言っていました。

●3悪都議応援団長の野牧が、校長に奇怪な電話!?
 その年、神奈川の平塚の中学校の音楽の教員で野牧と名乗る女性から、「増田さんが授業で使っているビデオを出せ」という奇妙な電話があり、驚きました。その中学校に電話して経緯を話し「どんな教員なんですか」と、そこの教頭に聞いたら「んーーーー・・・・」と絶句していました。

古賀都議から「野牧さんに協力してやってくれ」という電話が、その後ありました。

●都教委が「保護者と教員を話し合わせるな」と圧力!?
 この保護者が教材プリントを問題にしてきたので、当然、増田教諭の同意、保護者の同意を得た上で話し合わせることにしましたが、区教委の酒井課長が「話し合わせるな。都教委の大江課長がそう言っているから」と言ってきました。

「それはできません。約束を破れば保護者の信頼が得られません。教科のことなので担当教諭と話し合わせるのは当然です」と言いましたが、酒井課長は、また「『なぜ話し合わせるんだ?』と都教委の大江課長に怒鳴られた」と言ってきました。

 しかし、7月15日の保護者と増田教諭の話し合いは穏やかに終わり、保護者の誤解していた点と、もう少し話し合っていこうという点が明らかになり、8月16日にもう一度話し合うことを約束しました。この話し合いについては報告文書を酒井課長に提出しました。

●この保護者にとっては「想定内」!?
 ところが8月16日ということで都教委から呼び出しの日が指定されました。そこで、この保護者に「申し訳ありませんが8月16日には増田教諭との話し合いはできなくなりました」と電話しました。すると、この保護者は「想定内だ」と言いました。

●最初は区教委も大きな問題とは思ってなかった!?
 増田さんの処分問題では、区教委の酒井課長も「個人名を挙げたのが問題になるかな」という程度で緊迫感はありませんでした。私は「議事録の引用は著作権法から問題になるかな」という認識でした。

●校長・教頭の教育活動を区教委・都教委が妨害
 しかし、8月2日から軽井沢高原学校の引率で出張中に酒井課長から「都教委の指示だから学校に帰って来て増田教諭の事情聴取に立ち会ってください」と電話がありました。私は「それはできない」と言いました。副校長も全国教頭会で宮崎に出張中でした。酒井課長は「都教委から『校長・教頭など管理職が一人も学校にいないとは、どういうことだ』と言われた」と言いました。結局、副校長が出張を切り上げて宮崎から帰ることになりました。

 8月3日の登山で山頂にいるときに酒井課長から電話があり「増田教諭にビデオ提出を命ずる職務命令を私が作成して校長の名前で出す」などと言われました。私は「それはおかしい」と言いましたが生徒の安全が最優先の山頂のことで、最後は「仕方ありませんね」と言いましたが今でも納得できません。

 当時、九段中では生徒の人権にかかわる大変な問題があり、この自然教室でもそのこととかかわって大学生を6人もアルバイトに雇って安全確保に気を遣っていたぐらいだったんです。

●区教委課長が校長に「事故報告書」作成を強要
 酒井課長は「事故報告書の雛形を作成したから、その通り書いてくれ」と私の名前で増田教諭の処分を要請する事故報告書を書くように言われました。私はこれが「事故」という認識はありませんでしたので、「事故に関する報告事項」とか書いたために、6回か7回書き直しをさせられました。

 増田さんの処分が出た8月30日は私は都庁に呼ばれて行っていましたが、「ここからはこちらでやります。もう用はないから帰ってください」と言われ、処分の書類関係はすべて区教委の人に渡され、私は処分内容も何も知らないままでした。

●何の相談もなかった増田への長期研修
 増田さんの9月1日からの研修も突然でした。仕方なく9月1日午後のPTA会議で「増田先生は研修することになり学校には来られないのですが、学校としては授業など支障がないように手を尽くします」と報告しました。

 あとで保護者の方から「増田先生の授業はすばらしいと思う。なぜ、そういうことになるのか?」と抗議がありましたが「なにぶん区教委や都教委の決定なものですから」と、私は言うしかありませんでした。

 都教委・区教委に対しては、何よりも子どもの安全・教育活動を優先してほしかった思いがあります。

●都教委側の二人は?
 この校長先生は、本当の教育者です。それに引き換え、午後の以下の二人ときたら・・・

 守屋一幸、当時の都教職員研修センター企画部企画課長で現・指導部高等学校教育指導課長および種村明頼、当時の都教職員研修センター研修部企画課統括指導主事で現・杉並区教委の教育人事企画課長なる「ご立派なイス」に座っている二人ですが・・・

 この二人が(というか、前回の大江証人も樋川証人も、もちろん)態度が大きいことで有名な都教委の松崎弁護士と打ち合わせた上で、口裏を合わせて言ったのは、
「増田教諭の教材プリントは分量が多すぎ、高校生でさえ理解できる内容ではありません。これを読んだとき、特定の個人(※都議・古賀俊昭という公人)や企業(※扶桑社という公に使う教科書を発行している企業)を『国際的に恥をさらす歴史認識』とか『歴史偽造主義』とか、いくらなんでもマズイ!? 有り得ない!? 教材として使っちゃいけないものだ!? と思いました」

●事実かどうか、そんなことは、どうでもいい!?
 守屋&種村が作成した私の「研修課題」なるものには「指導要領の理解」だの「指導と評価の一体化」だの「個に応じた指導の充実」だの「地域・保護者の理解」だの「多面的多角的な考察を促す指導」だのと数々の御託が並んでいました。

 しかし、私の弁護士が「増田さんが『指導要領に反する授業』をした事実があるか? 『指導と評価の一体化』ができなかった事実があるか? 『個に応じた指導』ができなかった事実があるか、『地域・保護者の理解』が得られていなかった事実があるか? 『多面的多角的な考察を促せない指導』をした事実があるか、そもそも保護者は何人いたのか?」等々、聞いても、全て!? 答えられませんでした。

「何も調べませんでした」と、これは事実を答えざるをえませんね。その言い訳は「区教委から増田の研修を依頼されたのですから」と!?

●とにかく「批判はダメなのだぁ」!?
 全てが憶測の産物・・・「『侵略』のビデオは大人が見てさえ残酷すぎるから、もしかしたら深い傷を負った生徒がいたかもしれない(だから、中学生の発達段階に合ってないから『侵略』のビデオは中学生には見せるべきではない」!? こんなことを臆面もなく、種村は言いました。

 種村は、06年4月1日から杉並区教委指導課長となり、4月13日の校長会で教員たちに「採択された教科書、つまり扶桑社教科書を使用させて指導させる。」「採択された教科書、つまり扶桑社教科書を批判させない」と校長たちを「指導」したことをシャーシャーと認めました。

 「子どもに対して教師が教科書の批判をしたら、子どもの学習意欲にひびきますから」って!?

●都教委弁護士による偽証のススメ!?
 それにしても、都側の松崎弁護士ときたら、全く、ヒドイものでした。この二人に向かって、なんと!? 「(「真実を述べます」という証人の)宣誓なんて、形式的なものだから・・・。」と言ったのです。場面は、昼食後の開廷直前、代理人が着席し、午後の証言者も証言台の手前に着席し傍聴者も座っていたので、松崎側の最前列にいた傍聴者にはよく聞こえたようです

 裁判長がもうすぐ入廷しようとする時でした。こんな場面で、弁護士が、自分たち側の証人に、「宣誓なんて、形式的なものだから・・・。」ですよ。偽証のススメ!? です。それで、後で見るように実際に二人は偽証したのです。

●超!? 特殊な増田の研修
増田側弁護士
「(東京都教職員研修センター発行のパンフに示されている、○○研修とズラーーーッと並んでいる研修項目表を見せ)増田さんの研修はどれに当たるのですか?」
守屋
「その他です」
増田側弁護士
「『その他』の表の中のどれですか?」
守屋
「・・・ありません・・・これは『主な事業』と書いてあるように毎年やっているもので、増田教諭のは、これとは別に区教委から依頼されたので」

●増田の勤務態度を一番良く知っている校長には何も聞かない
増田側弁護士
「この研修をするに当たり、九段中の校長から、増田教諭のことについて聞きましたか」
守屋
「何も聞いていません」
増田側弁護士
「なぜですか?」
守屋
「区教委から依頼されただけだからです」

●「往復5時間のところに行け」とイヤガラセ
増田側弁護士
「(イヤガラセに「立川まで行って研修せよ」といったので拒否してやったことを問題であるかのように陳述書に書いていたので)東京都教職員研修センター立川分室まで、増田さんの自宅から何時間かかるとあなたは調査しましたか」
守屋
「してません」
増田側弁護士
「片道2時間半かかるんですよ。往復5時間です」
守屋
「通勤時間は考えていませんでした」

●研修の目的は「増田に都教委の処分を正当と認めさせること」だった!?
増田側弁護士
「この研修の目的は、増田さんに『処分は正しい』『自分の古賀都議および扶桑社教科書への批判が誤っていた』と認めさせることにある、ということですね。」
守屋
「はい。そうです。増田教諭が自分で『悪い』と気づき、反省してもらうためです。反省がなければ改善はありませんから」

 いったい、教育公務員特例法・地方公務員法のどこに、教育委員会が裁量権を持っていることをいいことに一方的・独善的・恣意的にその権力を乱用して下した処分を、正当と認めさせ「反省を強要する研修をさせてよい」という項目があるでしょうか? 

●「誹謗」と「批判」の区別も言えない高校国語科教員だった指導課長!?
増田側弁護士
「あなたは当時『批判』と『誹謗』とを、どのように区別していましたか?」
守屋
「私は高校の国語科の教師でしたから」と威張ったまでは良かったが「・・・『誹謗』は悪口です。『批判』は・・・(言葉に詰まり)・・・んーーー・・・ニュアンスの違いかな」!?

 傍聴席から忍び笑いが広がりました・・・なにしろ、この裁判長さんは傍聴者がちょっと声を出そうものなら、えらく、お怒りになるので。

●増田を四六時中監視し、トイレに行った時間まで記録する研修!?
増田側弁護士
「研修センターでは、原告のトイレのための離席等についても何時何分と時間単位で監視記録をつけていましたね。」
守屋
「そんな事実は全くありません」

 松崎弁護士に推奨された完全な偽証!? です。私は、この監視記録を見張り番の宇田指導主事が中座した隙に持ち出して携帯カメラで撮影していたんですから・・・私が都教委にこの監視記録(正式名称は「研修日誌」!?)を開示請求したら、この部分は当然ながら完全墨塗りでした。裁判で開示せよと言っても都教委は拒否しました。

 公開できるわけがありません。だから、私が、こんな証拠写真を持っているなんて連中は知らなかったんですね。時間切れで守屋はここまで。守屋は偽証罪で告訴できますね!

 さて、種村は、どう答えたでしょうか?

●「個人情報保護の大切さ」に対する種村の理解度
増田側弁護士
「証人は、2005年9月20日に原告が研修センター所長宛の抗議文を読み上げたことを問題として上げているが、原告が『近藤所長による原告の個人情報漏洩』という違法行為に抗議することは、当然ではないですか。
 原告が抗議する個人情報漏洩という違法行為の事実関係について、調査はしましたか?」
種村
「していません」
増田側弁護士
「なぜですか?」
種村
「研修センターは研修機関ですから、それ以外は関係ありませんから」

 それでいて、増田に「個人情報保護の大切さについて理解せよ」って課題をくれたんですけど・・・

●都教委の気に入らない保護者(桃園二小の高橋さん)は排除して当然!?
増田側弁護士
「撰梅正人専門研修課長からは、『批判している保護者等を排除するのではなく、最後まで理解を得られるように努力する必要がある等の指導』がなされたとのことだが、原告が、原告の紙上討論授業の内容に疑問を提示しPTA副会長と九段中校長同席の下に話し合いを行うなど、原告の授業内容や指導方法に理解を求めるべく努力をしていたことを知っていますか?」
種村
「詳しくは分かりません」(全く、分からないくせに!?)

増田側弁護士
「中野区桃園第二小のPTA会長の高橋聡さんは入学式で、被告都教委による『日の丸・君が代に関して、私はこのような都教委の強権的なやり方を支持できません』として、抗議を出されたことは、御存知ですか。」
種村
「知りません」
増田側弁護士
「(新聞記事を示し)原告が、レポートに記載していることから、当然御存知のはずですが。」
種村
「新聞記事は初めて見ました」

増田側弁護士
「この高橋さんという保護者の抗議に対し、『そのことについて真摯に受け止め、改善について考える必要がある』と考えますか。」
種村
「質問の意味が良く分かりません」

増田側弁護士
「この高橋さんは桃園2小校長にPTA会長をやめさせられたんですが、この校長に対し『批判している保護者等を排除してはならない等の指導』をする必要があると考えましたか?」
種村
「事実が良く分からないので、なんとも言えません」

増田側弁護士
「原告のレポートに書いてあるのに、なぜ、調査しなかったんですか? これが事実なら、高橋さんという保護者の疑問は真摯に受け止めて改善について考える必要があるのではないですか?」
種村
「見解を述べる立場にありません」

●種村もシャーシャーと偽証!?
増田側弁護士
「研修センターでは、原告のトイレのための離席等についても何時何分と時間単位で監視記録をつけていましたね。」
種村
「そんな事実は全くありません」

 証拠がないと思えば、どこまでもシラを切る悪ガキと同レベル!? ここで、弾劾証拠として「8:59〜9:02 離席 10:28〜30 離席」と読み取れる写真を提示!!!

増田側弁護士
「この2・3分はトイレのための離席ですね?」

 私の原告席からは種村の左の横顔だけが見えるんですけど、さすがに!? 顔が紅潮し左頬の筋肉がピクピクピクと引きつりました! さて、どうしのぐか? でも、さすが!? の切り返しでしたね。

種村(頬の筋肉をピクピクさせながら)
「・・・指導主事によって、そういうことも書いていたようです・・・私は『そこまでは要らない』と指導したのですが・・・私は書いていません」!? って・・・部下に責任を転嫁する・・・なんと見事なコッパ役人根性!? 

 これが「誠実な証言態度」なんでしょうかしら? こういう彼らの態度に接して、私が「厚顔無恥なコッパ役人」とレポートに書いたことで「講師や指導者に対してなんという不誠実な研修態度だ」と、連中は言ったものですけど・・・これが、都教委ご推奨の「公務員たるに十分なる資質を持っている人物」なのでしょうねぇ!?

●どちらが公務員適格?
「公務員」として「反省」と「改善」を要し、「公務員たるの資質」を持たないのは、私と守屋&種村(前回の大江&樋川)=都教委とでは、さて、どちらでしょうか?