第16回小田原近現代史講座のお知らせと第15回の感想 10/1/19 |
皆様 ●第15回小田原近現代史講座 「昭和天皇と東京裁判(戦争責任)」の感想(一部) @ 東京裁判が正しく行われ、本当に戦争犯罪者が裁かれていたのなら、現代はどうなっているだろうか? 想 像することも今の私にはできない・・・天皇の存在や米国の存在が当然のものとして頭の中に出来上がって(洗脳教育の結果?)いるからだろう。 戦争責任・・・考えたことも今までなかったし・・・考えてはいけない言葉、のような感じがしています。でも、もっと議論されたほうがいいと思います。 A 日本の弱さは知識人の勇気のなさにあると思う、戦争責任の論議に、それが最もよく現れるように思う。 B 今まで「存在していて当たり前」と思っていた天皇制について、考えさせられた今日の講座でした。戦争責任については、確かに昭和天皇にもあった、むしろ最も重い責任があったということは確かであったと納得できました。 C 天皇制に関することを言うのはマスコミから一般市民でも未だにタブーであるのは恐ろしいと思う。どこかで何かの力が操作しているのでは?・・・今日の資料の中のキム・チョンミさんの意見「王制がある限り、民主国家は成り立たない」ことを痛感します。こんな時代遅れな形態がいつまで続くのか、市民が自分の頭で考える、本当の意味で自立し、大人にならなければいけないですね。 D 久しぶりの、ハイスピードの授業で、今日は、ちょっと着いていくのがたいへんでした・・・ マッカーサーが、何故あそこまで、昭和天皇を擁護したのか、今ひとつ分かりません。天皇制廃止をしたら、革命の可能性が高かったのでしょうか? 日本国民自らが、民主主義ではなく共産主義を選択したのでしょうか? 確かに国民性を考えると共産主義のほうがあってたんじゃないかなぁーと思うフシもありますが・・・ 増田より 具体的に設問するとしたら「もしも、マッカーサー(アメリカ政府)が、昭和天皇を東京裁判の『戦犯』として被告席に座らせていたら?・・・」、あるいは、そこまでいかなくとも「証人として出廷させていたら?・・・」と考えてみたらいかがでしょうか? 現実の米占領軍の方針としては、そうした場合『天皇制廃止につながる可能性』も出てくるから、有り得なかったことですが、そうしたら、法廷という公の場所で昭和天皇の実像が暴露されて多数の国民の脳から天皇神話の洗脳の呪縛が消えてしまったことは確かでしょうね。そうなっていたら、マッカーサー(アメリカ政府)の日本占領支配(根本は現在まで継続中だと私は思います)は、ああいうふうにスムーズに行ったでしょうか? 敗戦直後は資料でも見ましたように、今の日本の状況からは想像もつきませんが、何十万という労働者が「人民広場」(今は皇居前広場)に集まり、集会やデモ・ストをしたのです。全国で何十万、延べにすれば何百万という労働者がストに参加していたのではないでしょうか。 そういうときに昭和天皇が侵略戦争を積極的に指導したことが証明され、しかも、自分は「家来たちに言われて従っただけ」などと法廷で証言したりしていたら、マッカーサー(アメリカ政府)の日本占領政策は大いに齟齬をきたしたのではないでしょうか? それに、マッカーサー(アメリカ政府)が敗戦後の天皇の扱いに時間をかけていたら、極東委員会がGHQの上にあって活動を始め「日本国憲法」作成にかかっていたかもしれません。そうなっていたら、現在の「日本国憲法」とは違う憲法が出来上がっていたかも・・・でも、それは、マッカーサー(アメリカ政府)の思うままの日本占領支配に絶対に避けなければならないことでした。 そこを見透かした昭和天皇の老獪なマッカーサー対策が大成功したことは間違いありません。現在も大多数の日本国民は「昭和天皇は平和主義者の好い人で、東條などの軍部が暴走しただけ」という偽りの昭和天皇神話を信じ込んでいますから・・・ 敗戦によっても日本が真に民主主義国家に生まれ変わり損ねて現在がある・・・植民地支配の未清算の現在も・・・そういう現在があるのは、この時のマッカーサー(アメリカ政府)と昭和天皇の談合政治に大いに原因があると私は思います。 本当に、もしも昭和天皇を戦争犯罪者の一人として裁判にかけていたら、どうなっていたでしょうね? |